ブライダル

指輪の製法には大きく分けて2種類があり、《鍛造（たんぞう）》と《鋳造（ちゅうぞう）》です。

鍛造とは、金属を加熱し、直接叩いて鍛えながら指輪を作る製法です。これに対して鋳造は、溶かした金属を型に流し込み、冷却して固めることで指輪を作る製法です。

金属を加熱し、繰り返し叩いて圧力を加えることで、指輪の密度が高まり、非常に強く耐久性に優れた仕上がりになります。日常生活で身につけていても変形しにくく、傷がつきづらいため、長く美しい状態を保つことができます。

鍛造された指輪は、密度が高いため気泡やムラがなく、仕上がりが非常に美しいのが特徴です。表面が滑らかで、指輪と指が一体化したようなつけ心地の良さを感じられます。

鍛造は古代から受け継がれてきた技術で、特に日本では独自の鍛造技術が発展し、日本刀の製作で広く知られています。その伝統技術は今もなお息づいています。

鍛造は一つひとつ手作業で指輪を作るため、量産には向いていません。そのため、すべての指輪がオリジナルで、職人の想いが込められた、歴史と伝統の重みを感じる作品となります。

鋳造は、溶かした金属を型に流し込んで指輪を作る製法で、気泡が発生したり、密度にムラが生じることがあります。そのため、鍛造と比べて強度が弱く、美しさにも影響を与えることがあります。

一つひとつ手作業で制作する必要がないため、大量生産に適しており、ブライダルジュエリーの95％以上が鋳造で作られています。

また、鍛造に比べてデザインの自由度が高いため、どうしても譲れないデザインがある場合は鋳造をおすすめすることもあります。